Pekkton®
ペクトン®アイボリーとは
ペクトン®アイボリーは、ハイパフォーマンスポリマーの一つで、人骨に近い特性を持っているマテリアルです。
大きな特徴としてセラミックにはない「ショックアブソーバー(衝撃吸収)機能」、「軽量」、「生体親和性」などを有していることから、様々な補綴物に活用できる次世代のマテリアルとして注目されています。
2018年2月に、大信貿易株式会社より販売されましたが、海外では2013年から臨床応用され、今までにも様々な研究報告が蓄積され始めています。
ペクトン®アイボリーの特徴
ショックアブソーバー(衝撃吸収)
ペクトン®アイボリーは、柔軟性に優れていることから、咬合による衝撃を吸収・分散するショックアブソーバー機能を得ることができます。
このことから、補綴装置の破断・破折を抑制する効果が期待されており、研究では、咬合時の衝撃を3分の1以下まで軽減したとの結果が発表されています。
そのため、咬合力が直接骨に伝達するインプラントにも適しています。
軽量 天然歯の噛み心地
軽量のペクトン®アイボリーで製作された補綴物は、違和感の少ない自然な噛み心地を患者様にご提供します。
インプラント症例において、患者様からも「噛み心地が良く、金属やセラミック補綴特有の噛んだ時に発生する音が軽減された」との声も挙げられています。
インプラントグレードの生体親和性
ペクトン®アイボリーはインプラントグレードの製造工程を経ており、生体内での永久使用が認められています。
加工性、研磨性の高さ
加工しやすくチップの少ないマテリアルであるため、様々な用途の補綴物をインハウスで製造することができます。
研磨性も高くプラークの付着を抑制します。
ペクトン®アイボリーの適応症例
現在のところ、ペクトン®コアは天然歯コアやインプラントアバットメントに多く使用されています。
これまでの天然歯コアは、強度を重視する場合には金属コア、審美性を重視する場合にはファイバーコアを選択される傾向にありました。
しかし、それぞれの問題点も指摘されており、金属コアは、変色を起こしやすいため審美性を阻害してしまう問題があり、ファイバーコアは、芯となるファイバーポストのみの弾性が強いため、母体となるレジンとの一体感が弱く、歯根破折の危険があるとの問題が挙げられていました。
一方、ペクトン®コアは、骨代替材料に使用されるほどの生体親和性があり、ファイバーコアよりも強度的に強く弾性が近似しているので、天然歯に近い状態を再現できると考えられています。
ジルコニアや金属に比べると曲げ強さは弱いですが、臨床上の強度としては十分なポテンシャルを持っています。
金属のように審美性を阻害するような色調ではなく、従来の材料のような破折が起こるリスクを軽減できるマテリアルとして期待が高まっています。